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離婚調停の流れと費用|平塚の方向けに弁護士が解説

執筆:弁護士 三浦正人(神奈川県弁護士会)|公開:2026年8月28日

話し合いは、もう限界かもしれない。そう感じたときの次の選択肢が、家庭裁判所の「調停」です。裁判のような大げさなものではありません。実費は数千円から。申立てから成立までの道のりを、順番にご案内します。
【要点】離婚調停は、裁判所の調停委員を介して離婚の条件を話し合う手続です。申立費用は収入印紙1,200円と連絡用の郵便切手のみ。平塚市の方は、相手方の住所により横浜家庭裁判所小田原支部が窓口になるのが一般的です。期間はおおむね半年〜1年。合意できなければ不成立となり、離婚訴訟を検討することになります。

離婚調停とは|話し合いがまとまらないときの次の一手

夫婦間の話し合い(協議)で離婚の合意ができない場合、いきなり裁判を起こすことはできず、まず家庭裁判所の調停を経るのが原則です(調停前置主義)。調停では、男女1名ずつの調停委員が双方の言い分を交互に聞き取り、合意点を探ります。相手と同席せずに話せるのが通常の運用なので、「顔を合わせたくない」という方でも利用しやすい手続です。

申立ての方法と費用

どこに申し立てるか(管轄)

調停は、原則として相手方の住所地を管轄する家庭裁判所に申し立てます(当事者が合意で定めた家庭裁判所でも可能です。家事事件手続法245条1項)。平塚市は横浜家庭裁判所小田原支部の管内ですので、相手方が平塚市内や近隣(大磯町・二宮町・秦野市・伊勢原市・小田原市など)にお住まいであれば、小田原支部が窓口になるのが一般的です。相手方が遠方に転居している場合は、その住所地の家庭裁判所となる点に注意が必要です。

費用と必要書類

収入印紙1,200円(夫婦関係調整調停1件につき)
郵便切手連絡用として裁判所指定の組み合わせ(おおむね1,000円前後。裁判所により異なります)
主な書類申立書、夫婦の戸籍謄本、年金分割を求める場合は「年金分割のための情報通知書」など

申立て自体の実費は少額です。弁護士に依頼する場合の費用は事務所ごとに異なりますので、依頼前に必ず見積りを確認してください(当事務所は必ず事前にお見積りし、ご納得いただいてからご契約いただきます)。

調停の当日はこう進む

  1. 受付・待合室:申立人と相手方は別々の待合室で待機します。
  2. 交互に聴取:調停委員が一方ずつ調停室に呼び、30分程度ずつ話を聞きます。これを1期日に2往復程度繰り返します。
  3. 次回期日の調整:1回で決着しなければ、1〜2か月後に次回期日が入ります。
  4. 成立または不成立:合意できれば調停成立となり、調停調書が作成されます。調書に記載された養育費等の支払いが滞った場合には、強制執行の根拠になります。

調停で決めておくべき条件

養育費と婚姻費用は、裁判所の算定表を基礎に決まるのが実務です。財産分与は「別居時にどんな財産があったか」の資料(通帳・保険証券・退職金見込額など)の裏付けが結果を左右します。調停調書に一度書かれた内容を後から覆すことは非常に困難ですので、署名する前の段階で、条件が適正かどうかを確認しておくことが重要です。

不成立になったら|離婚訴訟へ

調停が不成立になった場合、離婚を求める側は離婚訴訟を提起することになります。訴訟では、民法770条1項の離婚原因(不貞行為、悪意の遺棄、婚姻を継続し難い重大な事由など)の主張・立証が必要となり、調停とは進め方が大きく変わります。不成立が見えてきた段階で、訴訟までの見通しを持って調停戦略を組み立て直すことが大切です。

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よくあるご質問

Q. 離婚調停は自分でも申し立てられますか?
A. 可能です。ただし、条件の相場観がないまま臨むと不利な内容で合意してしまう危険があります。申立て前に一度、見通しの確認をおすすめします。
Q. 何回くらい、どのくらいの期間かかりますか?
A. 1〜2か月に1回のペースで期日が開かれ、半年から1年程度かかることが多いです。争点が少なければ2〜3回で成立することもあります。
Q. 平塚市に住んでいます。どこの家庭裁判所ですか?
A. 相手方が平塚や近隣にお住まいなら、横浜家庭裁判所小田原支部が一般的です。

執筆:弁護士 三浦正人(神奈川県弁護士会/三浦総合法律事務所・JR平塚駅西口徒歩1分)
本コラムは一般的な情報のご案内です。個別の事案の見通しは、ご相談のうえでお伝えします。記載の法令・運用は2026年8月時点の情報です。