自己破産の流れと費用|平塚の方向けに弁護士が解説
執筆:弁護士 三浦正人(神奈川県弁護士会)|公開:2026年8月28日
ポストを開けるのが怖い。知らない番号からの着信に、心臓が跳ねる。そんな毎日を過ごしている方に、まず知っていただきたいことがあります。自己破産は「終わり」ではなく、生活をやり直すために法律が用意した出口だということです。
【要点】自己破産は、裁判所の免責許可により借金の支払義務を原則として免れる、生活再建のための法律上の制度です。弁護士に依頼すると受任通知により貸金業者等からの直接の督促が止まります。平塚市の方の申立先は横浜地方裁判所小田原支部が一般的。財産や事情に応じて「同時廃止」か「管財事件」に分かれ、免責決定までの期間はおおむね数か月〜1年程度です。
自己破産は「人生の終わり」ではありません
自己破産という言葉には重い響きがありますが、その実体は、支払不能に陥った方が生活を立て直すために法律が用意した再スタートの制度です。選挙権がなくなる、戸籍に載る、勤務先を解雇される——といった話はいずれも誤解です。一定の職業(警備員・保険募集人など)について手続中のみ資格制限がありますが、免責許可が確定すれば復権します。
手続の流れ|依頼から免責まで
- ご相談・ご依頼:借入先・金額・財産・家計の状況を伺い、自己破産が最適か(任意整理・個人再生の方が合うか)を一緒に判断します。
- 受任通知の発送:弁護士が各債権者に受任通知を送ると、貸金業者等からご本人への直接の取立ては法律上禁止されます(貸金業法21条1項9号等)。この日から督促の電話・郵便が止まり、返済も一旦停止して申立て準備に入ります。
- 申立て準備:債権調査、家計表の作成、通帳・給与明細などの資料収集を行います(おおむね数か月)。
- 裁判所へ申立て:平塚市にお住まいの方は、横浜地方裁判所小田原支部への申立てが一般的です。
- 破産手続開始決定:財産の状況などに応じて「同時廃止」または「管財事件」として進みます。
- 免責審尋・免責許可決定:免責が許可されると、税金など一部の債権(非免責債権)を除き、支払義務を免れます。
同時廃止と管財事件の違い
| 同時廃止 | 管財事件 |
| 対象 | 換価すべき財産がなく、免責調査も不要な事案 | 一定の財産がある、事業をしていた、免責に調査が必要な事情がある事案など |
| 破産管財人 | 選任されない | 選任される |
| 裁判所に納める費用 | 収入印紙・官報公告費等で数万円程度 | 上記に加え、引継予納金(事案により20万円程度から) |
| 期間の目安 | 申立てから数か月 | 半年〜1年程度 |
どちらになるかは財産状況や借入れの経緯によって決まります。ギャンブルや浪費が原因に含まれる場合(免責不許可事由)でも、裁量免責という仕組みで免責される例は多くあります。「自分は無理かもしれない」と自己判断せず、まず事情をお聞かせください。
弁護士費用が不安な方へ|法テラスが使えます
当事務所は法テラス(日本司法支援センター)の民事法律扶助に対応しています。収入・資産が一定基準以下の方は、弁護士費用の立替制度を利用でき、月々5,000円〜10,000円程度の分割で償還していく仕組みです。生活保護を受給されている方は償還が猶予・免除される場合もあります。費用を理由にあきらめる前に、まずはお問い合わせください。
平塚の自己破産・借金のご相談・ご予約(法テラス対応)
0463-59-9963
三浦総合法律事務所(平塚駅西口徒歩1分)|弁護士 三浦正人
営業時間 10:00〜19:00|土曜・祝日も営業(木・日定休/ご予約により対応可)
よくあるご質問
- Q. 家族や勤務先に知られますか?
- A. 手続上、当然に勤務先へ通知が行くことはありません。官報に掲載されますが、一般の方が日常的に見るものではありません。
- Q. すべての財産を失いますか?
- A. 生活に必要な家財道具や一定額までの現金などは残せます。詳細はご相談時にご説明します。
- Q. 免責されない借金はありますか?
- A. 税金・社会保険料・養育費などは免責後も支払義務が残ります(非免責債権)。
執筆:弁護士 三浦正人(神奈川県弁護士会/三浦総合法律事務所・JR平塚駅西口徒歩1分)
本コラムは一般的な情報のご案内です。個別の事案の見通しは、ご相談のうえでお伝えします。記載の法令・運用は2026年8月時点の情報です。